Global
Windpower Conference & Exhibition
4月2日から5日までパリで開催された、欧州および米国風力エネルギー協会共催による国際会議と展示会に出席してきた報告を簡単にまとめます。
全体的に2〜3年前の国際風力エネルギー会議の活気は失っています。次のような傾向が伺えます。
- 風力発電も世界的に認められてきており、前のようなハングリー精神が薄れてきている。
- 風力発電のマーケットがドイツ、アメリカ、スペイン、デンマーク、インドに集中しており部外者立入禁止の潜在感覚が出てきている。
- 産業も成熟してワンパターン化を起こしており、行き着くところはマシンの大型化、オフショア(浅海立地)進出、ペネトレーション(局所系統における風力発電の割合)の増大対策といった、風力発電が増大したこと自体により発生したテーマに絞られつつある。
バラエティーと選択肢が減ったぶん、昔の会議へのノスタルジーを禁じ得ない内容に変わってきてます。ただしもちろんすべてがそうなっているわけではなく、いつものように最先端の情報に溢れ、有意義な会議であることは否定しません。
展示場は出展者の数が多く充実していましたが、やはり産業自体が成熟してきたため、周辺機器やサービスの出展が非常に多くなっています。風力発電そのものへの取り組みを形にしたような製品やチャレンジを見ることは少なくなってきました。展示の目的より商談や打ち合せの場所提供という第2の機能がより働いていることが傾向といえるでしょう。
会議の内容やテーマなど細かいことは主催者のウェブサイトをご参照ください(すべて英語)。
http://www.ewea.org/src/gwp.htm
なお、ここに記載したことは世界の先進市場でのことです。日本には当てはまらないであろうことをご認識ください。先進市場のことを、日本のように違うところに当てはめても検討違いということになります。
2002年04月11日 インター・ドメイン株式会社