風況観測トップ > 設置方法と事例 > 苦難雪中設置/50mタワー

苦難雪中設置/50mタワー

山頂付近での設置作業です。

次の難条件のある場所への設置で、悪天候もあり予定より大幅に作業日数がかかりました。    
  • 両サイドに急斜面
  • 地面の凹凸が大きく、特にベースプレート付近にくぼみ
  • 保安林地帯で樹木の伐採が制限され、邪魔な樹木でも切れない・折れない
  • 笹が深いため足場が悪く、行動範囲の制約あり
  • これから冬に入ろうとする山間部で悪天候
ベースプレートは、盛り土が規則でできないので単管パイプで足場を組み、その上に固定しました。もちろんお勧めはできません。やむを得ない手段でした。

最初は天気がよくて雪景色の中、地道に作業を進めましたが、チルトアップの段階で冷たい雨に打たれて、雪も降り、厳しい作業でした。

笹や樹木の障害と行動範囲の制約から、地上でのガイワイヤ張りが大きくうねり、チルトアップ立ち上げの最初では、足場の悪い中、 樹木からガイワイヤを外したり張力を調整したりで、作業が難航し時間を費やしましたが細心の注意のもと慎重に作業が進められました。

ポジション

設置場所からタワー本体をつなげて延ばしますが。行く手正面には樹木があり、株立ちの中を抜けて配置をとりました。

地形の制約

柔構造のタワーでも対応できないほど凹凸が大きい地形です。ベースプレートを据える場所がくぼんでいます。

ベースプレート地上げ

大きな掘削や盛り土ができない決まりがあるので、ベースプレートは単管パイプの足場を組み立ててその上に据えました。

本体組みあげ

ところどころに支えを設けて本体を延ばして組み立てを進めます。

林道横断

タワーの上層部近くで林道を空中で横切りました。見ている方向がベースプレートの方です。

チルトアップ開始

本体組み立てが終わりチルトアップが始まったところです。 チルトアップ開始直後からからここまで来るのに丸2日
寝ている本体周囲は歩けるところが少なく、樹木もあるのでガイワイヤの配備が困難でした。 伐採した進入路が写真の左側からベースプレートに続いています。
チルトアップは本体周囲を自由に歩けない中、まっすぐに配備できなかったガイワイヤを伸ばしながら、樹木にトラップされるワイヤを外しながら、 難しい作業となりました。

チルトアップ進行

ここまで来るとだいぶ進行したようですが、両サイドのアンカーが斜面の下にあるのでまだまだガイワイヤが樹木に捉われています。 ベースプレート付近でもすぐそばの樹木のおかげで際下段のガイワイヤが伸ばせず、緊張が続きます。

空中タワー

ベースプレートが足場のプラットフォームの上に載っているので、中国の椅子の上の曲芸のように見えてきます。

しがらみ

株立ちの中を徐々に通り抜け、ようやく上の枝にさしかかったところ。ほとんど鉛直にならないと完全には抜け出せません。 その間、最下段のガイワイヤは本体を支えていません。

悪天候

天気が雨から雪に変わり、上空がほとんど見えない中、鉛直の近くまで来たところです。寒くてつらくてかないません。

撤収

作業の終わりは吹雪状態。
風況観測