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基本構成とレギュレーター


風力発電機制御の条件

風力発電機を使って電気を起こして何かに使いたいという場合、発電機にプロペラをつけて電気製品をつなぐというだけでは使えません。 風があるときだけ使えればいいという場合でも単純ではありません。まともな風力発電をするためには次の条件が必要です。

起動時は滑空状態を作る

飛行機はいきなり空中に浮きません。飛行機は空中を飛んでいないと自分自身の重さも支えられません。 風力発電機もパワーが出るときには回っていなければなりません。空気を切って初めて揚力すなわちパワーが発生します。 起動時に負荷がかかるといつまでたっても風を切ることができず、高速回転にならないので風が強くてもプロペラの失速状態が続きます。 永遠にパワーが発生しません。

飛行機が飛ぶ前に滑走路で勢いをつけるのと同様に、風力発電機も必要なパワーを取り出す前の起動時に、 十分な揚力が発生するまで無負荷で高速回転させる必要があります。

バッテリーを充電する場合、 バッテリーの逆起電力すなわち充電電圧に達するまでは充電電流が流れないので自動的に無負荷で立ち上がることになります。

高速運転時に無負荷運転状態は作らない

一方、高速回転が始まると揚力が発生し、風が強くなるほど歯止めが利かないくらい高速で回転しようとします。 無負荷でこの状態が長く続くとプロペラを傷めたり、過回転のために風車本体も危険にさらされます。 強い風の中で無負荷で運転するとこのような状態になります。これは絶対に避けなければなりません。

具体的には、蓄電しているバッテリーが過充電状態になりそうだからといって、風力発電機を切り離すと負荷が外れることになるので、 そのときは別の負荷を入れてやります。

とはいってもいちいちそんなことはやっていられません。 そこで普通、量産風力発電機にはレギュレーターとかコントローラーといって、これをやってくれる装置がついています。 別名「過充電防止装置」といい、バッテリーの過充電を招きそうな状態になると充電をやめ、 そのかわり風力発電機のパワーを熱に変換して大気中に放出します。

最も簡単なウィンドチャージャーの例

風況観測