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絶壁/30mタワー

絶海の絶壁に小さな棚のような敷地。 まともに作業スペースさえもとれないので、やむを得ず暫定変形レイアウトで地上で組み、空中で本体を横に振ってから引っ張り上げました。

次のような問題点がありました。    
  • ベースプレートの指向性には制約がある。本体を横に振ろうにも十分に向きが変えられない。
  • 本体、ジンポール、ウィンチのアラインがとれないのでジンポールが傾いて倒れそうになる (ジンポールのつっ張りロープに過剰な張力がかかり切れそうになる)。

眺めは最高

斜面と言うには急すぎる絶壁です。

本体を弓なりに組み立て

本当なら手前のジンポールの向きに伸長して行かなければならないのですが、先は崖なので伸長可能な方向(写真では道路から外れるぎりぎり) に組み立てます。道路のうえでは軽トラック2台がタワー本体を支えています。

ベースプレートはなるべく本来の方向にしたいので必然的に本体は弓なりとなります。

空中に伸長

この先まだ伸びます。センサー取り付け作業ができるすれすれです。

本体完成

タワー本体が組みあがりセンサーを取り付けたところです。ジンポールはまだ配置していません。

空中の先端

手前の樹木に支えられもらっています。

チルトアップ開始

まずは寝ているタワーを浮かせます。そうしないと横に振れません。

スライド開始

タワー本体が右側に流れそうになりますが、左側のガイワイヤを強力に引っ張り、タワー本体を左側の空中に振ります。

徐々にスライド

ガイワイヤすべてをいっぺんに引っ張れないので、1段づつ順番に引いていきます。

スライド進行

スライド作業が進行しています。このあたりからベースプレートの向きの許容が一杯で横へ振るのも限界です。

チルトアップ再開

チルトアップを進めながらも、なるべく本体を本来の方向に近づけるべく努力しています。30度ぐらいまで来ました。

60度

だいぶチルトアップが進みました。ここまで来るとあと少しという感じです。

ジンポール倒壊の危機

ジンポールがタワー本体を吊り上げる向きが傾いているため、タワーが倒れようとする重力がジンポールに集中し、 ジンポールが倒れないようにをつっ張るロープが急速に張ってきます。

ロープ支援のためにジンポールにつけたガイワイヤの先を側面から引っ張っていますが、 張力をかけすぎるとガイワイヤの分岐圧着部を拡張し、ジンポールからガイワイヤが抜ける心配がありました。

無事完了

数々の苦難を乗り越え、無事に立ちました。
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